私が心から尊敬する
「おっちゃん」。

香川県の高松で
長女が生まれる前からずっと
私たち家族がとーーーっても
お世話になっている
ご近所さんの
お優しい素敵なご夫婦。

おっちゃんは
口数は少ないけれど
とっても温かくて
機械修理、日曜大工、土仕事、裁縫、料理、
なんでもできる
スーパーマンでした。

「おっちゃん、おもちゃが動かなくなったよぅ」
「自転車がパンクしちゃった」
「こんな棚が欲しいのだけど、どうやって作ればいいかな?」
「クリスマスツリーの電飾がつかなくなっちゃった」

困った時はいつも
「おっちゃんに聞こう!」
が当たり前でした。

壊れたものは
すぐに捨てずに
まず「おっちゃん病院」に持って行き
おっちゃんでもダメなら諦めて
潔くバイバイすることにしていました。

おっちゃん恋しい香港生活

香港で
機械やおもちゃが壊れるたびに
「おっちゃんだったら直してくれるのにな」
と、しょぼんとしていた私たち。

そう。
壊れたものが直る、というのは
大人にとっても子どもにとっても
すごく心躍る出来事だと思うのです。

新しいものを手に入れるのも
もちろんワクワクすることですが、
大切にしていたものが
突然動かなくなった時の悲しみ、
そして修理して
また元通りに使えるようになった時の喜びは
それはそれは、
とても大きい。

それから先、
その対象物への愛着も、
より強くなります。

布製品が破れたり、
ボタンが取れたりしたときも同じ。

刺繍で繕ったり
わざと違う色の糸で
ボタンをつけたりすると、
その瞬間から
「オンリーワン」の物になり
お気に入り度合いが
一気に上がります^ ^

裁縫なら
私がなんとかしてあげられるけど
機械の修理は
おっちゃんじゃないと。。。

おっちゃんを目指そう!

捨てられなかった
壊れたおもちゃ。
三女のお気に入りでした。

自分の声を録音すると
甲高い声でリピートしてくれる
かわいいフラミンゴ。

お祭りでもらってきた、
1円も払っていない物ですが、
突然、
うんともすんとも
言ってくれなくなって、
三女がとても悲しそうで、
新しいものを買おうとまで
思っていました。

ふと、
「私もおっちゃんみたいになりたい!!」
そんな思いがムクムクと湧いてきました。

そのおもちゃの裏の
ネジを外して
初めて、基板を見てみました。

明らかに、
一つの線が切れていました。

「…きっとここにくっつけ直せばいいんだな。
ええと、金属同士をくっつけるのは、
ボンドやグルーガンじゃないな、、、
ハンダ??」

全くの素人の私。
学生時代に学校で一度だけ
ハンダ付けをしたのが
遠い記憶に残っているくらい。

でも、ダメでもともと!
やってみようじゃないか。

ハンダ付けに挑戦

安いハンダゴテ一式を買いました。

まずは切れているリード線の
ゴム部分を少し削って
金属線を出しました。

インターネットで調べて
見よう見まねで
ハンダを溶かして
繋がっていたであろう場所に
くっつけてみました。

思ったようにはいかず
随分苦戦したけれど
なんとかくっついたみたい。

元通りにネジをはめて
電池を入れて
ドキドキ、
やってみると、、、

「ヤッホー」
「ヤッホー」

な、直りました!!!
懐かしい、フラミンゴの声です!

おっちゃーん!
直せたよー!
涙が出るくらい
嬉しかったです。

修行を積もう

調子に乗って
もう一つ、
同じく捨てられなかった
次女のお気に入りのおもちゃの
修理に挑戦しました。

これも、
急に音が出なくなってしまったもの。

基板を見てみると
スピーカーにつながっていたであろう
線が切れていました。

同じように
ハンダで繋げてみたところ
これも音が出るようになりました!!

大喜びで
数日みんなで遊んでいたのですが
ある日、
長男が放り投げた拍子に
また壊れてしまいました。

再度基板を見ると
やはり、私が繋げた部分が
また外れてしまっていました。

もう一度繋げ直そうとしたのですが
リード線が短くなってしまったし
なによりハンダが乗らず
何時間も格闘した結果
諦めることにしました。。。

あらためて調べてみると
古いハンダを除去していなかったこと、
ハンダゴテの先が酸化してしまい
クリーニングが不十分だったこと、
などなど、
失敗の原因もいろいろわかりました。

ひゃー。
修行あるのみ、ですね!
でも、初挑戦、バンザイ!!

直せた経験は
とっても嬉しかったので
また機械が壊れたときは
挑戦してみたいと思います。